三井化学株式会社 名古屋工場様

産廃物のマテリアルリサイクル構築によりゼロエミッションを達成

三井化学株式会社 名古屋工場様

廃棄物のマテリアルリサイクルを実現し、環境対策で大きな成果

三井化学 名古屋工場は、産業廃棄物を極限まで減らす取り組みで大きな成果を上げています。自社製品の製造工程で排出されるプラスチック材(以下、廃プラスチック)をリサイクル原料としてパンテックへ供給し、資源の有効活用と廃棄物処理を実現しています。パンテックがどのように環境対策面でお役に立っているかを伺いました。

● 三井化学 名古屋工場について

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三井化学株式会社 名古屋工場は、1951年に日本で初めて独自技術による塩化ビニール樹脂の製造を開始。産業機能材料、家庭用資材、農業向け資材、産業用樹脂原料など中心に製造してきた。現在は機能加工品の中核拠点を目指している。代表的な製品として産業用高機能フィルムである半導体製造工程用テープ、太陽電池用封止シートを関係会社の三井化学東セロ株式会社が製造している。廃棄物の管理などは関係会社のエムシー・オペレーションサポートに業務委託。三井化学の本社は東京都港区にあり、名古屋工場の所在地は名古屋市南区。

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三井化学 名古屋工場の環境対策の方針へのパンテックの貢献

Q:三井化学グループ、名古屋工場の環境対策の方針を教えてください。

三井化学グループは2008年から、産業廃棄物のミニマム化に取り組んでいます。

150616Y94938pM廃プラスチックや汚泥など産業廃棄物の発生量に対する埋め立て(最終)処分量の割合が1%以下を目標としています。名古屋工場では、埋め立てしていた汚泥をセメント会社にて委託処理し、セメント資源化しています。多少処理費がかかっても、ゼロエミッション化のためには必要です。そうした努力もあって5年間連続して0.6%と一段とより厳しい基準の数字を達成しています。事業活動に伴う環境負荷を減らし、化学物質の適正管理を行うことは環境保全面で重要です。省エネルギーの推進、廃棄物を減らし、再利用し、再生資源として活用する3Rを積極的に行っていくのは企業の使命です。名古屋工場として、①環境に関係する法令、協定及び社会規制の遵守、②環境汚染に関する物質の排出抑制、③廃棄物の削減、再利用及びリサイクルの推進、④省資源及び省エネルギーの推進、⑤万一の際に適切な対応ができるよう必要な教育・訓練、⑥内部監査充実、環境マネジメントシステムの定期的見直しと改善、⑦環境に関する活動の社外への広報及び地域社会との交流を通じた信頼関係の維持向上、を環境方針として掲げています。一層のミニマム化など精度を高めていかなくてはなりません。

Q:パンテックは御社の環境対策にどのような点でお役に立っているのでしょうか。

フィルム関係は有価で売却できます。

パンテックには、その面で大変ご協力頂いています。名古屋工場は産業用高機能フィルムを三井化学東セロが製造していますが、廃プラスチックをパンテックに有価で売却しています。ほとんどが三井化学東セロ関係ですが、研究開発で発生する三井化学本体のものもあります。

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着実に増えている取引量はパンテックの努力

Q:パンテックとの取引状況を教えてください。

2011年6月から弊社はパンテックと取引を開始しました。

150616wu8z4dJD有価で売却しているのは、産業用高機能フィルムの廃プラスチックです。発生量と置場スペースに応じて極力頻度を高く回収してもらっています。名古屋工場全体の廃プラスチックの有価売却量は全体では減っていますが、パンテックとの取引量は増えています。リサイクル会社を公平に比較して評価するようにしていますが、取引量が増えているのは間違いなくパンテックのいろいろな努力の結果と評価しています。

 

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ネットワーク持つパンテックの強み

Q:どのような経緯でパンテックとお取引を始めましたか。

パンテックから事業部と工場の担当責任者へ企業紹介とマテリアルリサイクルの提案を頂きました。

ちょうど名古屋工場の生産ラインの増強や現有引取業者のリサイクルフローの不透明性及び廃業等のタイミングが重なりました。
パンテックのリサイクルフローの透明性、管理体制及びコストダウン等にメリットを感じ、新規取引をスタートすることになりました。

Q:パンテックならではの強みはどんなところですか。

企業の信頼性です。

15061647wm0Czw付加価値の高いものを作っていく時に、研究開発段階で廃棄物が出てくるが、廃プラスチックが外部に流れたら製品にどのような成分が含まれているかが分かってしまいます。廃棄物とはいえ、使える材料もあります。信頼できるパートナーでなければ、廃棄物処理のリスク管理はできません。研究開発関係はこれまでは「とにかく焼却処理」だったのですが、量が多くなって、その処理も有価で考えなくてはいけません。名古屋工場は加工品の比率が大きく、どうしても不用物が出てきます。不用物の約半分は有価売却しています。廃棄物をどのくらい高く評価してくれるのかは重要です。

Q:取引を始めてパンテックから役に立つ提案はありましたか。

売却した廃棄物がどの分野に持っていけば活用できるかといった販路をどれだけ幅広く持っているかが、ある面で相手方の実力として問われています。

研究開発で出てくる廃棄物は、機密性を保持しながら量が多くなってくると、その処理を考えていかなくてはいけません。パンテックから廃プラスチックをRPF(固形燃料)化する提案を頂きました。燃料として再活用でき、ゼロエミッションを達成することができました。こうした提案はありがたいです。

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コンサルタント的な業務も期待

Q:パンテックに今後、期待していることは何ですか。

コンサルタント的な業務に期待。

パンテックが、さらに規模を大きく展開して頂き、いろいろな廃棄物の処理のパターンを増やす新たな提案をして頂けることです。RPFのご提案を頂けたように、コンサルタント的な業務部分が増えることを期待しています。

Q:パンテックに取り組んでほしいサービスは。

さらに深堀した情報の提供。

リサイクル後に最終的にどんな製品になっているのかを案外、我々は知りません。アジアにおけるマーケット事情、相場の変化もあるはずです。パンテックの強みは、中国やシンガポールなど海外展開にも積極的に取り組んでいることです。御社のリサイクルフローの開示や取引の透明性を評価させてもらっていますが、今後はさらに深堀した情報を提供して頂きたいです。リサイクルの新しい事例の紹介、情報提供をして頂ければ、弊社にとっても問題解決の参考になります。管理対象を協力会社まで広げ、定期的にチェックして頂き、信頼性を高める情報を頂けることを期待しています。

まとめ

・パンテックはフィルム関係の有価での売却で環境対策に協力
・パンテックならではの強みは企業の信頼性
・パンテックからの廃プラスチックをRPF(固形燃料)化提案により、燃料として再活用できゼロエミッションを達成