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PS(ポリスチレン樹脂)の特徴
PSは、大きく分けて2種類あり、透明な汎用ポリスチレン(GPPS)、ゴムを加えたポリマーアロイで乳白色の耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)が代表的。
GPPS
- 透明性が良く、光透過性はガラスに近い。しかしアクリルより劣る。
- 軽量で比重はPP、PEに次いで小さい。
- 成形しやすく、溶融粘度が低く、溶融時の熱安定性も良い。着色も自由にできる。さらに成形品の寸法安定性が良い。
- 電気的特性に優れ、体積抵抗率と絶縁破壊強さが高い。誘電率と誘電正接が低い。高周波特性が良い。
- 耐候性は、PMMAには劣るが、耐放射線性はプラスチックの中でも最高位。
- 耐薬品性は、酸、アルカリ、塩類など優れた耐性を持つ。
- 発泡させやすく、軽量で断熱効果が高くなる。
- 軟化温度が低く、連続耐熱温度は、60~80℃。
- 耐衝撃性が良く、硬いが脆い。
- 油類、有機溶媒類に弱い 軟化、溶解する。
HIPS
耐衝撃性向上のため、GPPSにゴムを配合したもの。(ポリマーアロイ)
- 耐衝撃性が向上 汎用PSの5~10倍強い。 ゴムを増量した分向上。
- 耐熱性、剛性の低下 一般的にゴムを配合した分、耐衝撃性以外の諸物性が低下し、透明性も無くなる。
PS(ポリスチレン樹脂)の主な用途
- 家電製品: 冷蔵庫(トレー)、照明器具、テレビ(拡散板)、PC・プリンタ・FAX・オーディオ機器・エアコンなどの筺体など。
- 自動車分野: メーターカバー、ランプレンズなど。
- 建築材: 断熱材、浴室壁材
- 理化学・医療分野: シャーレ
- その他、食品トレー、カップめんの容器など。
- 日用品やプラモデルの素材
- 発泡スチロールは断熱容器として、また、最近は建築材料としても広く用いられている