PS(ポリスチレン)

おもな用途

  • 家電製品: 冷蔵庫(トレー)、照明器具、テレビ(拡散板)、PC・プリンタ・FAX・オーディオ機器・エアコンなどの筺体など

  • 自動車分野: メーターカバー、ランプレンズなど

  • 建築材: 断熱材、浴室壁材

  • 理化学・医療分野: シャーレ

  • その他、食品トレー、カップめんの容器など

  • 日用品やプラモデルの素材

  • 発泡スチロールは断熱容器として、また、最近は建築材料としても広く用いられている

特徴

PSは、大きく分けて2種類あり、透明な汎用ポリスチレン(GPPS)、ゴムを加えたポリマーアロイで乳白色の耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)が代表的。

GPPS

  • 透明性が良く、光透過性はガラスに近い。しかしアクリルより劣る。

  • 軽量で比重はPP、PEに次いで小さい。

  • 成形しやすく、溶融粘度が低く、溶融時の熱安定性も良い。着色も自由にできる。さらに成形品の寸法安定性が良い。

  • 電気的特性に優れ、体積抵抗率と絶縁破壊強さが高い。誘電率と誘電正接が低い。高周波特性が良い。

  • 耐候性は、PMMAには劣るが、耐放射線性はプラスチックの中でも最高位。

  • 耐薬品性は、酸、アルカリ、塩類など優れた耐性を持つ。

  • 発泡させやすく、軽量で断熱効果が高くなる。

  • 軟化温度が低く、連続耐熱温度は、60~80℃。

  • 耐衝撃性が良く、硬いが脆い。

  • 油類、有機溶媒類に弱い 軟化、溶解する。

HIPS

耐衝撃性向上のため、GPPSにゴムを配合したもの。(ポリマーアロイ)

  • 耐衝撃性が向上 汎用PSの5~10倍強い。 ゴムを増量した分向上。

  • 耐熱性、剛性の低下 一般的にゴムを配合した分、耐衝撃性以外の諸物性が低下し、透明性も無くなる。