パンテックは2021年12月3日(金)に再生原料を元に製造したフェイスシールド8,000枚と防災シート50枚を大津市に寄贈し、これに伴い、12月13日(月)大津市役所にて贈呈式が行われ、大津市の佐藤市長より感謝状を頂戴いたしました。これらの寄贈品は、工場で発生したプラスチック製品の製造ロスや、倉庫で発生したプラスチック製買物袋のデッドストックを、我々パンテックにてマテリアルリサイクルとして再生原料加工を施し、それらを原料に製造したものとなっております。
寄贈したフェイスシールドは、市立大津市民病院をはじめ感染症診療ならびに病院職員の感染症予防に活用されることが予定されております。また、防災シートについては、近年相次いで発生している地震や水害などの自然災害に備え、災害用備品として大津市内の公共施設にて備蓄されることになります。
贈呈にあたって、弊社代表取締役の黒木正明は、「新型コロナウイルスの『第6波』への警戒感が強まり、気候変動による災害リスクが高まっている中で、このようなかたちでタイムリーに地域に貢献できることは、大津市に拠点を置く弊社にとって非常に光栄だ。弊社では『近江商人』の『三方よし』に『作り手よし』『地球よし』『未来よし』を加えた『六方よし』の精神を理念としているが、社会環境の変化が厳しい時代だからこそ、共創をキーワードにより良い未来を皆様とともに築いていきたい。」とコメント。
これに対し、佐藤市長からは「こうした難局にあって、地域の企業からこのようなご支援をいただけることは大変に有り難く、心強く思っている。パンテックさんは『環プラ®︎』をコンセプトにプラスチックリサイクルのトータルプロデュースを行われているが、今後、大津市としても資源循環の取り組みをこれまで以上に取り組んでいかなくてはならないと考えている。具体的な取り組みを進めるにあたって、ぜひ御社のお知恵をお借りしたい。」とのお言葉を頂戴いたしました。
また、弊社サーキュラーエコノミー推進部部長の黒木洋平からは、海洋プラスチック汚染の問題と同じく、琵琶湖がプラスチックに汚染されていることについて言及。世界的にサーキュラーエコノミーへの移行が進む中、滋賀県、そして大津市としてもこの問題に対処することが重要であり、あらゆるプレイヤーを巻き込みながら、互いのリソースを掛け合わせることでソリューションを共創していってはどうかとご提案をさせていただきました。
琵琶湖のプラスチック汚染の問題については、来年、弊社として具体的なアクションプランを計画しております。その進捗については追ってご報告をさせていただきます。
寄贈品について
今回、パンテックが寄贈させていただいた「フェイスシールド」と「防災シート」は、いずれも工場や倉庫で発生したプラスチック廃棄物に再生原料加工を施し、それをもとに製造した環境配慮型製品です。各製品の詳細を下記にてご紹介いたします。
再生原料を使用して製造されたフェイスシールド
フェイスシールドはパッケージメーカーの株式会社開伸(本社:滋賀県長浜市、以下、開伸様)様のクローズドループにより製造されたものです。クローズドループとは、廃棄されていたものを資源に変えて、同一製品の原料として再生利用して循環させることを言い、資源循環の観点から優先度として最も高く評価されています。今回のケースでは、開伸様の製造工程で発生するシート端材を回収、粉砕加工を施し、それをもとに国内のパートナー企業にてシーティングを行い、開伸様にてフェイスシールドを製造していただいております。この一連の国内完結のクローズドループのスキームをパンテックにてプロデュースしました。
プラスチック製買物袋由来の再生原料を使用して製造された防災シート
防災シートの原料の一部には、プラスチック製買物袋由来の再生原料が使用されています。2020年7月にプラスチック製買物袋の有料化が義務化されましたが、これを機にプラスチック製買物袋から紙袋へと着替える企業が相次ぎました。こうした動きに伴い、使用される見込みのない大量のプラスチック製買物袋のデッドストックが国内各地で発生し、国内小売業界の某大手企業様では、プラスチック製買物袋のデッドストックが数十トン単位で発生することになりました。
パンテックではそのデッドストックとなったプラスチック製買物袋を有効活用すべく、某大手企業様より対象物を回収して国内のパートナー企業にて再生原料加工を施し、プラスチック製買物袋由来の再生原料を一部使用した防災シートを製造する国内完結の資源循環スキームをプロデュースしました。
なお、防災シートの製造は、ブルーシートの国内トップメーカーの萩原工業株式会社(本社:岡山県倉敷市)様にて行っていただきました。
2022年には「プラスチック資源循環促進法」が施行されることが予定されており、プラスチック廃棄物を資源に変えて、循環させていくこのような「環プラ®︎」の取り組みが、より一層、重要になってくるものと考えております。
「環プラ®︎」に興味を持っていただけましたら、お気軽に弊社までご連絡ください。