2020.11.27
まとめ
美しい地球環境を守るために、我々ができること―
今回は企業、消費者それぞれの立場から環境問題に対して取り組み可能なものをご紹介いたします。
カギとなるのは、「3R活動」です。
3R活動と言えば、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の
3つのRを総称した取り組みです。
3R活動を簡単に紹介すると、
Reduce(リデュース):製品製造時に使う資源の量を削減、廃棄物の発生を削減すること。
Reuse(リユース):使用済製品や、その部品等を繰り返し使用すること。
Recycle(リサイクル):廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用すること。
特にRecycle(リサイクル)においては、企業と消費者双方の活動が合わさることで
よりその力を発揮します。
企業と消費者それぞれ可能な取り組みとして、
・製品を設計する際、使用後にリサイクルしやすいような工夫を施す⇔資源ごみの分別回収に協力する
・製品を製造する際にリサイクル材を使用する⇔リサイクル製品を積極的に利用する
・使用済みの自社製品を回収するスキームを構築する⇔資源ごみの効率的な分別回収を広める
ここまでご覧になられた方はもうお気づきかもしれませんが、「リサイクル」は企業側にて
無理なく無駄なく行える仕組みを構築し、その仕組みを消費者が上手く活用する事が肝要となります。
私たちが普段何気なく購入している商品ひとつとっても、余すことなく有効活用することを心がければ、
地球環境負荷削減に繋げることが可能となります。消費者としては、企業が環境問題に真摯に向き合って
開発・製造した商品を購入していけば、無理なくエコ活動を続けていくことができるかもしれません。
さて、今回ご紹介する事例は日本人が持つ感性の一つ「勿体ない」が顕著に表れた好事例です。
2つ目の事例については、商品化もされており皆様も購入することが可能となっています。
1. Yves Beharが初めて「The Ocean Cleanup」の海洋プラスチック由来製品を開発
オランダの非営利団体である「Ocean Cleanup」はスイスデザイナーであるYves Behar氏と共同し、
太平洋ゴミベルトから回収してきた海洋プラスチック由来のサングラスを制作しました。
この取組みは「Ocean Cleanup」にとって、太平洋ゴミベルトから回収した海洋プラスチックを製品化した
初めての事例となり、「ゴミから宝へ」という循環への試みとなります。
このサングラスは非常に丈夫で便利であるように設計されており、使い古し消耗しても、
簡単に分解ができ各部品に分けられ、リサイクルを可能にしています。
Ocean Cleanupによると、今回のサングラスに使われているプラスチックは
完全に太平洋ゴミベルトで回収された海洋プラスチックであると言います。
太平洋ゴミベルトはハワイとカリフォルニアの間で、約160万平方キロメートルの面積があり、
およそ7万9千トンのプラスチックが蓄積されているとのことです。
海洋プラスチックを回収するために、「Ocean Cleanup」はU字型をした浮きで出来た柵を使用しています。
この柵が風と波により海洋を移動し、海面より3メートルほどの間を漂っているゴミをすくいとることができるようです。
全文はこちら(英文)↓
https://www.dezeen.com/2020/10/27/the-ocean-cleanup-sunglasses-yves-behar-fuseproject/
2. 100パーセント 海岸沿いで回収されたプラスチック由来の水筒「BUOY BOTTLE」
ロサンゼルスに基盤を置く BUOY, LLC社は100%海岸沿い由来の水筒「BUOY BOTTLE」を発表しました。
彼らにとってこれは初めて食品用容器としてデザインしたものです。
彼らは、バージン由来の使い捨てプラスチック製品を、再生原料由来の再使用可能なプラスチック製品にとって替えることをミッションとしています。
Buoyボトルの製品情報
〇有名なデザイナー、Pascal Schaller氏により設計されたボトル
〇3つのパーツでデザインされたユニークなボトル:ボトル、カップ、指用の穴で構成されており、
洗いやすく、持ち運びやすく、氷が足しやすいデザインとなっている
〇軽量デザイン:たった250グラム
〇100%海岸沿いで回収されたプラスチック由来
〇100%再リサイクル可能
〇アメリカ国内生産
〇売上の一部は寄付団体へ送金
Buoy社は、海岸沿いで回収され再利用されたFDA認証品や食品用基準のプラスチック、
BPAなしの再使用可能な製品を生産し、サーキュラーエコノミーの中でバージン製品にとって替えようとしています。
現在は、Kickstarterプラットフォーム(日本でいうクラウドファンディングサイトのようなもの)で
予約販売の受付けをしており、来年の三月に正式に出荷を開始する予定となっています。
いかがでしたでしょうか。
海洋プラスチックについては全三回お届けしてきました。
さて、次回ブログでは2020年の締めくくりとして、まだまだ皆様にお伝えしきれていない、
海外のユニークなプラスチックリサイクル事例についてご紹介をさせて頂きます。
どうぞお楽しみに。
<<あとがき>>
2020年も残すところ僅かとなってまいりました。
当年、コロナ禍でリサイクルフローの見直しが中々できなかったという企業様もおられるのではないでしょうか。
弊社では、各企業様のご要望に沿ったリサイクルフロー構築支援コンサルティングをご提案させて頂いております。
時間はないけどリサイクルフローは何とかしたい、2021年からのリサイクルについて考え直したい、
といった様々なご相談にお応えさせて頂きます。
詳しくはお問い合わせよりご一報くださいませ。
執筆者:パンテック ブログ編集部
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