2016.11.30

中国におけるリサイクル原料輸出入規制とパンテックの取り組み

 

パンテックはプラスチックリサイクル材料を取扱う企業として、可能な限り地球に負荷を与えない再資源化をテーマに日々企業活動を行っています。

日本の廃プラスチック輸出は年々増え続け、2016年9月の輸出実績は12.3万トンにのぼります(財務省通関統計より)。そのうち中国への輸出がその大半を占めています。そんな中、廃プラスチックを輸出する企業の中には、輸出禁止物の混入や著しく環境を害する品目の輸出を行う企業が現れています。環境問題が深刻化する中国では、こうした状況を打破するために、政府が厳しく輸入規制を敷いています。廃プラスチックを含むリサイクル原料に対しては、輸出入のライセンス制度を設け、その制度に則って環境汚染防止と品質の事前確認を目的に、船積み前検査による管理を徹底しています。

今回は、この中国の輸出入ライセンス制度と船積み前検査、ならびに、この制度に対する弊社の取り組みを紹介します。

>>中国における廃プラスチックの輸入規制に関する最新動向【2017年7月末時点】

■ 中華人民共和国国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)について

中国政府は、中国国内で製造・販売される商品の品質や安全性を検査し、認証する機関として、中華人民共和国国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)を設置しています。AQSIQは、輸出入される商品の検査・試験、動物の検疫、輸出入食品の安全と認定認可、標準化等の業務を主管し、行政執行職能を行使します。

日本から中国へリサイクル原料の輸出が認められるには、輸入する側には輸入ライセンス、輸出する側には輸出ライセンスが必要です。このライセンス制度を管轄しているのもAQSIQです。

           

輸入者の要件は、生産能力、前年輸入実績、洗浄などの設備が整っており、適切な処理が可能かどうか、です。それらの要件を満たしているかを中国政府が判断した上で、輸入者ごとに輸入できる数量が決められます。輸入者のライセンスは毎年更新申請を行う必要があります。その上で、2005年に制定された「輸入廃棄物環境保護規制基準」による輸入規制に則って輸入を行います。

一方、弊社のようなリサイクル原料供給企業に対しては「登録管理制度」を設け、AQSIQライセンスを発行しています。初めてライセンス取得する企業には輸出者としての資質があるかを訪問などによって見極め、審査を経てライセンス取得企業として認定します。輸出ライセンスは3年に1度、更新が必要です。その際の審査項目は、輸出実績、加工設備や加工能力、そして品質管理です。たとえ長年ライセンスを取得していた企業でも、不正な輸出入を行っていればライセンスが取消されます。パンテックは今年、ライセンス更新の年を迎え、無事2017年以降のライセンス更新を終えています。

 

■ 船積み前検査について

AQSIQによるライセンスを取得した輸出業者は、そのライセンスを持った上で、中国政府の定めたルールに則って輸出を行う必要があります。中国政府は、リサイクル原料(再生資源)の輸入時に、有害物質が中国に不法に輸入されるのを未然に防ぐため、「貨物積み込み前検査」の実施を定めています。

日本でこの検査を行う機関として指定されているのが、CCIC・JAPAN株式会社という企業です。CCIC・JAPANはコンテナへの貨物の積込みを行う場所(バンニング場所)に検査員を派遣し、貨物積込み時に立会って輸出前の最後の品質確認を行います。

この検査で品質基準に満たない貨物や禁止品目とされる貨物が発見されれば、その貨物の輸出は認められません。注意を受けたにもかかわらず私欲のためにそのまま輸出する排出者が後を絶ちませんが、パンテックは、輸入国である中国の環境問題と向き合い、プラスチック再生原料として中国へ輸入された貨物に対して責任ある行動を取る企業であり続けたいと考えています。

■ 輸出禁止品目、注意事項

企業がプラスチックのリサイクル原料を輸出する際に注意すべき点、輸出禁止品目は以下の通りです。

・密閉容器 ・エンジン ・金属などの不純物が混入している物 ・光ケーブル

・汚れたプラスチック ・フレコンバッグ ・ロープ、生地 ・魚網 ・プリント基板

・容器類の成型品(医療機器、食品残渣ありの容器など)

・表面に金属が塗布されたプラスチック

・商品に見えるもの、プラスチックが加工されペレット状になったもの

なお、詳細は下記CCIC・JAPANホームページにて写真付きで紹介しております。

http://www.ccicjapan.com/?cat=5

 

■ 業務の中での品質確認の徹底

弊社は、再生プラスチックの輸出者として責任ある行動をとることは、排出元企業様との安定的な取引を継続するための重要な要件であると考えています。そこで弊社は、排出元企業様からご出荷いただく前に、担当営業が排出元企業様を訪問し、必ず現物を見て品質確認を行った上で、中国向けの貨物として輸出できるかどうかの判断を行っています。また、ご出荷いただいた貨物はパンテック社員と提携倉庫のスタッフにより、搬入時の品質確認を行っております。パンテック社員が倉庫へ足を運び、品質に異常がないかを徹底して確認します。 出荷が決まった貨物は、コンテナへの積込み前にCCIC検査員立会いの下、検査を受け、検査に合格した貨物のみが中国へ輸出されます。このように、プラスチックのリサイクル原料として中国へ輸出されるまでに何度も確認を重ね、徹底した品質管理を行うことを日々の業務の中で行っています。

加えて、前述したCCIC・JAPANホームページでは、定期的に検査不合格事例を紹介していますが、弊社はここで紹介されている事例をチェックし、排出元企業様に情報提供することで、排出企業様とともに品質の維持・向上に努めています。

2005年9月、中国で登録管理制度がスタートした当時から、パンテックは「中国への直接輸出が可能な企業」として「中国輸出ライセンス」を取得しました。これにより、排出元企業様、提携工場様、パンテックの3者完結リサイクルが可能となり、中間経費が省かれた分、排出元企業様によりメリットのある取引価格を提案させていただいております。この無駄のないリサイクルフローの確立が、多くの排出元企業様からパンテックが選ばれる理由の一つとなっています。

次回は、弊社海外営業スタッフの中国出張レポートを掲載します。中国の現状と今後のライセンス制度、中国政府の廃プラスチック輸入に関する考えを現地でのインタビューから情報収集しました。12月中旬に掲載予定ですので、どうぞご期待ください。

まとめ

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