2020.09.02
まとめ
「コロナ禍」と呼ばれる大きな不安を抱えた現代社会。
「三密」の回避、新しい生活様式、テレワーク、デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation,DX)の加速化…
この2020年だけでも、私たちの耳に馴染みのなかった言葉がメディアを通じて世に溢れ、私たちの暮らしに少しずつではありますが馴染み始めてきました。
変わったのは、企業や個人の経済活動や消費活動だけではありません。
日本の未来を支える「学生」の学びの場においても、大きな変化がもたらされています。
当年、弊社においても京都先端科学大学様より一部の学生を対象としたインターンシップの受け入れを予定していたところ、コロナによる影響で受け入れを断念。
しかし、弊社人事担当と京都先端科学大学ご担当者・学生の熱い思いが重なり合い、直接会えずとも、従来のインターンシップでは経験が出来ないような、「学生と企業のシナジー」を生み出す企画に挑戦致しました。
それはオンライン会議を通じて、学生と企業のディスカッションをベースとした、「サーキュラーエコノミー、SDGsにおいてリサイクルがどう貢献できるか?」について本気で考えるというもの。
2020年3月25日 インターンシップ概要説明会 京都先端科学大学 太秦キャンパス内
私たちもよく耳にする「リサイクル」という言葉。
何となくは知っているものの、具体的にどんなことをしているのか?
なぜ環境に良いとされているのか?リサイクルが推進される理由とは?
といったように、本質について触れてまで理解が出来ている方が一体どれほど存在しているのでしょうか。
今回、インターンに参加頂いた学生の皆様には、プラスチックリサイクル業界のこれまでと展望をお伝えさせて頂き、当年6月から8月までの3ヶ月間という短い期間ではありましたが、各々の知恵を巡らせ意見を集約し、最終案を固めて頂きました。
学生の皆様には、最終案を出す前の中間発表として、第一回目のプレゼンを6月23日に開催して頂きました。
「サーキュラーエコノミー × SDGs × リサイクル」を融合させた、ビジネスモデルには一体何がふさわしいのか?という積極的な意見交換を交わしたことで、学生の皆様もそれぞれの要素を上手く組み合わせるためには何が必要なのか、という事を再認識してもらい、第二回目のプレゼン(8月7日)を迎えました。
意見をとりまとめた結果、学生の皆様は京都先端科学大学内で流通している、PBブランドのお茶やジュースが入ったPETボトルに目を付け、大学と弊社、それらに関わる企業とのビジネスモデルについてプレゼンを実施。
そんな中、プレゼンをして頂いた学生の皆様へ弊社従業員が次のような質問を投げかけました。
「リサイクル材で作ったペットボトルのお茶の販売値を110円とし、これまでと同じバージン材で作ったペットボトルのお茶を100円で販売したとする。
その場合、皆さんが買いたいと思うお茶はどちらになりますか?」
この質問を受け、ハッと気づく学生達も何名か見られた中、総じて金額の安いバージン材で作られたペットボトルを買うという声が多くみられました。
一口にリサイクルするとは言っても、その活動の中身に目を向けると、実際には数多くの企業や業者、そこで働く人々に関わるコストが必要です。
そのため、結果としてバージン材の方がコストメリットに優れるという面はありますが、世界の潮流としてはリサイクル材を使用していくことで、限りある資源を大量消費せず、持続可能かつ循環した経済活動を推進すること、即ちサーキュラーエコノミーが、これからの時代に求められることなのだと学生の皆様にも理解いただける良い振り返りと学びある時間を共に共有する事が出来ました。
実際に考えて頂いた学生達から感想を伺うと、
「リサイクルを通じた、企業活動の成り立ちを今回初めて学ぶことが出来た。自分の知らない世界を学べたのは大いに参考になった。」
「サーキュラーエコノミーやSDGsという考え方は知っていたが、ビジネスに落とし込んで考えてみるということは授業でも経験したことがなかった。」
「授業で学んだことが、ビジネスの場でそのまま活かせるとは限らない、と身をもって痛感した。企業で求められる力が、どういった物かを改めて考え直す良い機会を頂いた。」
インターンに取り組んでみたことが、自分自身の成長に繋がるとたくさんの学生の方に感じて頂き、弊社にとってもこれからの日本を背負って立つ若い人材の大きな可能性について学ばせて頂く良い機会を頂きました。
同取り組みを通じ、京都先端科学大学と弊社間において、
SDGsで掲げる17のゴールの内、今回は「4.質の高い教育をみんなに」 「12.つくる責任 つかう責任」 「17.パートナーシップで目標を達成しよう」といった項目に当てはまる活動を実施いたしました。
リサイクル活動はより身近なものに―
近年、プラスチック=悪、または「脱プラ」というような論調が各メディア等でも展開されている中、プラスチックを製造する、または使用する事をやめようという機運が全世界で急速に拡がりました。世界各国とも「脱プラ」に向け、ストローやカトラリー、袋類を紙製品へ移行することや、生分解性プラスチックといった新しい科学技術を凝らしたプラスチックを生み出し、地球環境の負荷低減に向けて行動を起こし始めています。技術革新に伴い、便利なものが世の中を席捲していくことは世の常ではありますが、地球環境の負荷低減を本当に考えてみた場合、このようなアクションが有効であると誰が言えるのでしょうか。
プラスチックが使えなくなるから違うもの使う、のではなくプラスチックを有効的に利用し、私たちのQOL向上に役立てる実行施策を企業だけでなく、国や消費者それぞれ違った立場や視点で考えていかなければなりません。
パンテックでは今回のインターンシップを通じ、長年の経験で蓄積してきた、プラスチックリサイクルコンサルティングでのノウハウをベースとした、学生との新しい取り組みにも注力して参ります。
まとめ
まとめの内容
2024.08.02
【学生インターンへインタビュー!】3ヵ月間のインターンシップを振り返って
2024.08.02
2023.08.03
【学生インターンへインタビュー!】3ヵ月間のインターンシップを振り返って
2023.08.03
2023.03.03
2023.03.03
Copyright © pantech Corporation ALL rights reserved.