2020.08.27

サーキュラーエコノミー -世界のニュースから読み取るプラスチックリサイクル Vol.3-

これまでのブログにおいて、

  • サーキュラーエコノミーとは何か?
  • サーキュラーエコノミーに取り組む意義とは?
  • プラスチックリサイクルとサーキュラーエコノミーの結びつきとは?

といった項目について触れさせていただきました。

前回  サーキュラーエコノミー -世界のニュースから読み取るプラスチックリサイクルVol.2-

前々回 >サーキュラーエコノミー -世界のニュースから読み取るプラスチックリサイクルVol.1-

サーキュラーエコノミーが描く循環の輪。
その循環の輪は、まだまだ始まったばかり―

全三回に渡り、美しい地球を守るべく、真摯にリサイクルへと向きあい、新たな技術革新を産みだして、サーキュラーエコノミーを実現させている企業が世界各国に存在することをお伝えさせて頂きました。

ここまでお読み頂いた皆様からすれば、各国の企業がリサイクルに対し、これだけの試行錯誤を繰り返しているのであれば、一個人でどうにかできることって本当にあるの?と、思われた方も多いのではないでしょうか。

ですが、私たち一人ひとりの取り組みが合わさることによって、大きな資源循環の輪を広げていく事=サーキュラーエコノミーを実現させることは可能なのです

身近なところで皆様が始められるものといえば、まずはゴミの分別です。

他にもリファービッシュ品やサーキュラーデザインが施された製品を購入することや、ESG(Environment Social Governance)経営に注力している企業の製品を購入、または投資をする… といったような取り組みも当てはまります。

さらには、カーシェアリングを利用して必要な分だけガソリンを使用し温室効果ガスの排出抑制をするといったことや、車のタイヤや電球等、実際に使用した分だけの料金を支払うといったサブスクリプションサービスも、サーキュラーエコノミーの一つです。

日本においても、このサーキュラーエコノミーの取り組みや思想が、欧米諸国にまずは追いつけるよう、今後ますます展開されていくことが予想されます。

ここまでで、サーキュラーエコノミー思想について触れていただいた皆さま一人一人が何か一つでも、身近に始められることからチャレンジして頂ければ幸いです。

さて、第三回目にご紹介する事例は、海外企業の「食」を支えるプラスチックのサーキュラーエコノミー事例をご紹介させていただきます。

 

事例でひも解く海外のサーキュラーエコノミー ~ポストコンシューマ材料編~

1.フランス Evian 新たな100%リサイクルボトルを完全にラベルなしに

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(Photo Credit: Evian)

Evian社は、リサイクルプラスチックを100%使用し、さらにラベルフリーのミネラルウォーターボトルを開発した。
Evian社が属するDANONEグループのブランド目標である、2025年までに”プラスチック使用において100%「資源循環型」ブランド”を目指した活動の一部となる。

同社が販売しているガラスボトルのように、ラベルを置かない代わりに透明なボトルへ文字がエンボス加工されている。

ラベルがない分、店舗にて陳列されると消費者の目に留まらないという恐れがあることから、スーパーなどで販売するよりも、フランス国内のホテルやレストランでの販売、またオンラインでの販売から着手する。
「特に大手ホテルチェーンでは取組が熱心です。」とエビアンのグローバルバイスプレジデントであるShweta Harit氏は語る。

2020年9月より、アラブ首長国連邦、メキシコ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポールといったフランス国外市場にて販売開始予定。

全文はこちら(英文)↓
https://www.environmentalleader.com/2020/07/evian-label-free-bottles/

参考:エビアン®(株式会社伊藤園)
https://www.itoen.co.jp/news/detail.php?id=25470

 

2.Johnnie Walkerボトル 世界初 100%プラスチックフリーの紙由来へ

Johnnie Walker、Smirnoff、Guinnessをはじめとするアルコール飲料ブランドを保有するイギリスの酒造 Diageo社 は、世界で初の100%紙由来(プラスチックフリー)のボトルを、2021年よりJohnnie Walkerへ採用する。
原料となる紙は食品安全基準を満たすため、持続可能な原産地からのパルプを使用しており、すべてリサイクル可能。
新たなボトルの採用により、年間約400トンの廃プラスチック削減が見込める。

Diageo社は、Pilot Lite(ベンチャー企業管理会社)社と協業をし、「PULPEX社」という持続可能な包装材メーカーを設立。

PULPEX社はUnilever社、Pepsi社をはじめとしたFMCG企業からなる共同事業体を設立している。この共同事業体の企業はそれぞれ2021年にはPULPEX社製のデザインと技術を基にした独自のブランドボトルを発売予定。

全文はこちら(英文)↓
https://www.environmentalleader.com/2020/07/johnnie-walker-to-be-packaged-in-worlds-first-100-plastic-free-paper-based-bottle/

Diageo社 ホームページ
https://www.diageo.com/

Pulpex社 ホームページ
https://www.pulpex.com/

いかがでしたでしょうか。

三回に渡ってお届けしてまいりました同ブログですが、ここまでお読みいただいたことで、皆様おひとりおひとりの「リサイクル」に対する意識が少しでも高まれば幸いです。

次回からは、こちらも全世界で問題となっている海洋プラスチックをテーマとして取り上げさせていただきます。
どうぞお楽しみに。

<<あとがき>>
パンテックでは企業様のサーキュラーエコノミー構築支援活動を行っております。
プラスチック廃棄物に対するサーキュラーエコノミーシステムや事例にご興味ございます方は、是非お問い合わせフォームよりご連絡ください。

執筆者:パンテック ブログ編集部

<<お知らせ>>
弊社もサーキュラーエコノミーの取り組み事例といたしまして、
弊社協力企業である株式会社開伸様とコラボした、フェイスシールドやパーテーションといったアイテムのご提案も致しております。
ご注文も随時受け付けております。ご用命の方は下記URLをご参照ください。
https://form.k3r.jp/pantech/pblog779

まとめ

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